ドラゴンズファン十年生

●野球に無縁→パートナーの影響でいつの間にかドラゴンズファンへ…東京からドラゴンズな日々を綴ります

落合博満「戦士の食卓」を読んで。(福嗣さんと信子さんの、Twitterスペースでの話の感想も少々)

先日、子どもの習い事の待ち時間にスマホを覗いたら、落合福嗣さんがTwitterのスペースという機能(Twitter上で音声会話が出来る)で「戦士の食卓」について話す企画を行っているところでした。しかも、落合信子さんも迎えて。丁度読み終えたばかりだったので、これは聞いてみよう!と残り10分のところで参加してみることに。

 

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 戦士の食卓とは…

スタジオジブリの「熱風」(スタジオジブリの発行する小冊子で一部店舗で無料配布されている)で連載されていた、落合博満による食のエッセイ。
幼少期の秋田の食、おやつに食べていたもの、信子さんに食の手ほどきを受けるまでのめちゃくちゃな食(ごはんにジュースの粉をかけて食べていた!)、選手時代の一流になるための食(三冠王になるには?夏バテを防ぐには?など)、監督時代の選手との食事の距離感、息子と孫との食育…などが語られています。


感想・その他諸々

打合せで食べたものの話や、秋田の米の美味しさ、漬物の作り方、食の豆知識etcには食欲をそそられるものがあります。

信子さん側からの話も併せて書かれているのも興味深いのです。
食を語るなら出会った頃から…と映画デートの思い出や、初めて家に来た時の様子なども。

信子さんのお母様がおつまみに作ったきんぴらごぼうを

「お母さん。これは美味しいんでしょうが、僕は大嫌いなんで今度から出さないで下さいね。」
(p39)

と言ったそうです。結果的には好印象だったのですが、 “心臓が止まりそうでした” とあり、想像がつくような気がします。


「酒飲みの甘党」では

一軍の試合前にはうどんを食べることもあったが、どうもしっくりこない。そこで、妻信子の助言で大福を食べてみると、食べやすく、腹持ちも良く、試合の途中で空腹になり過ぎることもなかった。それから長い間、私は大福二個を口に入れてから試合に挑んでいた。
(P131)

に、続き

落合が甘党だと知り、私は驚きました。男性が甘党になる一番の理由は、お酒が飲めないか、飲まないから。大酒飲みの甘党は、落合が初めてだったのです。落合が我が家を訪ねてくる時は、お酒も甘味も用意しなければならないのかと、少し憂鬱になったのを覚えています。
(p131)

と、こんな風に折に触れ信子さんの話が多く挟まれています。

 

食べることに繋がる、選手、チーム作りの在り方も見えてきます。
「器と人」の章では 4番に座る器とは?という話と、食事を盛り付ける器の話との共通点。
「酒飲みの甘党」の章では 先の大福の話もそうですが、カロリー計算やサプリなどの数字に頼り過ぎずに感覚を大事にすること。が語られています。

 

「物事の進歩による環境の変化は、自分で考え、実行するという習慣を奪っている側面が大きい。自分自身の目で確認し、経験をもとに分析するのではなく、他人が作成したデータを鵜呑みにする。」
( P142)

 

そうやって世の中が、表現はよくないが、自分の人生に自分自身で責任をもたなくなるほど過保護になっているのに加え、第一人者の成功体験ばかりがメディアを通じてクローズアップされている
( P142)

 

これは、データがあっても実際打てるかどうかは技術次第、という野球での例に続いて書かれた部分ですが、身の回りのこと(自分にとっての育児や健康管理)にも思い当たる節があるな、と感じました。

 

あとがきにある、

 

どんなに食に関する学問や情報が進化しても、長生きできる食・痩せられる食・プロ野球選手になれる食の答えは出せないわけで、結局はどの説を信用するか自分自身で決めなければならない
( P195)

 

他人の助言を受け入れつつも「自分はこうしたい」という意思を強く持ち、それに従って生きていく
(P196)

 

にも、通じる部分かもしれません。

 
「野球人・落合さん」をもっと知っていれば、さらに説得力が増して楽しめたのかも?が、落合さんの信子さんへの信頼感が伝わり、野球が好きで日々の食事を預かる身としては面白く頷ける一冊でした。
身近な食というテーマを通じて語られる野球の話、時代の変化、コロナ禍においての食との向き合い方や生き方のヒントに至るまで。食べることの意味合いが変化しても、生きることに繋がっていることを改めて大事にしたいと思わされました。


 ◆件のスペースでは、参加者からの質問を福嗣さんが読み上げて、信子さんが答えるという形。ボリュームを下げていたのでスマホを耳に当てて聞いていたのですが、なんだか信子さんと電話しているような気分に…。早速試してみよう、というレシピもありました。作っている時のお孫さん、落合さんの役割などを楽しそうに語られていたのが印象的でした。朗らか。あとがきにある、「信子が語りだすと場がパッと明るくなる」というのが納得の数分間でした。


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・ドラゴンズを見始めたのは第二次守道監督時代。GMの時は、あまり表に出てこなかったので自分の中での存在感はそんなに…濃くはない。ドラフトがう~ん…とは思ったけど。夫が「落合はさあ」と語るのは正直羨ましい。リアルタイムで見たものには到底追い付けないが、この本を手に取ったのも、落合さんの存在はやっぱり気になるということだなーと感じている次第…

 

・ジュースの粉=渡辺のジュースの素、とある。義父は「知ってる知ってる!溶かして飲むやつ好きだった!」と。
渡辺製菓はクラシエフーズに吸収されて既にないが、ジュースの素が復刻発売されたことがある。(※何味だったのかは??わかりません)

news.nissyoku.co.jp

 

戦士の食卓

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